2025.10.04学力の差は語彙力の差
こんにちは♪
ゴールフリー枚方教室です。
「語彙力=国語力」
というイメージは強いのではないでしょうか。
語彙を増やせば国語の文章が読みやすくなり、
テストの点数も上がると多くの方が考えますし、
それは事実でもあります。
しかし、語彙力の持つ意味を「国語の得点力」だけに
限定してしまうのは大きな誤解です。
語彙力は国語のためだけに存在するものではなく、
数学や理科、社会をはじめ、
すべての教科を支える学びの基盤なのです。
しかも厄介なのは、
語彙の差はテストの点数や模試の偏差値といった
見える数値にすぐには表れにくいことです。
努力や知識量の差のようにわかりやすいものではなく、
水面下でじわじわと広がっていく
「見えない学力差」として現れます。
まず多くの人が実感しやすいのは、
語彙力と読解力の結びつきです。
語彙が不足していると、
文章を読んでも内容を正しく理解できません。
自分では読めたつもりになってしまうこともあります。
これが「読めていないのに読んだ気になってしまう」
という大きな落とし穴です。
例えば入試問題で「〜について述べよ」とあれば、
知識や事実を整理して説明することを求めています。
一方「〜について論ぜよ」とあれば、
説明に加えて自分の考えや評価を根拠とともに
展開しなければなりません。
この違いを理解していなければ
設問の要求から外れてしまいます。
また「対比」と「類比」もよく混同される語です。
「対比」は違いを明らかにすること、
「類比」は似た性質をもとに
対応させることを指します。
語彙を正しく理解していなければ、
問題文の意図を誤って捉えてしまうのです。
つまり語彙の差は単なる暗記量の差ではなく、
文章を理解する力そのものに直結しています。
語彙力があるかどうかで、
学んだ知識を正しく使えるかどうかが決まり、
そこで大きな差が生まれるのです。
語彙力は読解力だけでなく、
思考力にも直結しています。
言葉は考えるための道具であり、
語彙が少なければ考えそのものが
曖昧なままになってしまいます。
例えば感情を表す言葉で
「悲しい」しか持たない子は、
切なさや虚しさをすべて
「悲しい」で片付けてしまいます。
しかし「悲しい」「切ない」「虚しい」
といった言葉を区別して理解できる子は、
出来事をより正確に捉え、感じ方も深くなります。
また語彙力の差は
「失敗から学べるかどうか」にも影響します。
語彙を持っている子は
「計算は合っていたけど、
問題文の条件を見落としていた」
と自分のミスを具体的に言語化できます。
だから次につなげられるのです。
しかし語彙が乏しい子は
「なんとなく分からなかった」
と曖昧にまとめてしまい、
改善の手がかりを得られません。
努力をしても効率が上がらず、
成果につながりにくくなるのです。
つまり語彙の差は、文章を読む力だけでなく、
考えを整理して理解を深め、
失敗から原因を見つけて改善につなげる、
その一連の学びの力を左右します。
語彙力があるかどうかで、
同じ時間勉強しても結果の出方に
大きな差が生まれるのです。
語彙力は国語に限らず、
読解力や思考力を支える土台です。
語彙があるかどうかで理解の深さに差が生まれ、
それは点数にはすぐ出にくい
「見えない学力差」として積み重なります。
日々の読書や会話で語彙を蓄えれば、
考えを整理し表現し、
人を理解する力も伸びていきます。
語彙を増やすことは未来を拓く力につながるのです。
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ゴールフリー枚方教室
教室長: 十山和也
開校時間:火~金曜日 14:30~22:00
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