2026.06.05AIは塾の代わりになれるのか 【前編】
最近は、生徒たちの勉強方法も大きく変わってきました。
分からない問題があったとき、
参考書や解説動画だけでなく、
AIを活用する生徒も増えています。
実際に使ってみると、
AIは驚くほどスムーズに解説を返してくれます。
ここ2〜3年でAIは急速に進化し、質問への回答は非常に速く、
24時間いつでも、何度でも質問することができます。
文章の整理や要約も得意で、
学習面でもかなり頼れる存在になってきました。
正直なところ、教育現場にいる私たちから見ても、
「ここまでできるのか」
と感じる場面は少なくありません。
例えば、中学生が苦手としやすく、
分かったつもりになりやすい
「速さ」の問題を、実際にAIへ解説させてみます。
【問題】
Aさんが分速80mで出発しました。
10分後にBさんが分速120mで追いかけます。
Bさんは何分後に追いつきますか。
【AIの解説例】
まず、Aさんが10分間に進んだ距離を求めます。
80 × 10 = 800
よって、Aさんは先に800m進んでいます。
次に、Bさんが1分間でどれだけ差を縮められるかを考えます。
120 − 80 = 40
つまり、1分ごとに40mずつ差が縮まります。
最初の差は800mなので、
800 ÷ 40 = 20
したがって、Bさんは20分後に追いつきます。
答え:20分後
いかがでしょうか。
「思ったより分かりやすい」
と感じた方も多いのではないでしょうか。
実際、AIの解説はとても整理されていて優秀です。
決して、AIの粗探しをしたいわけではありません。
しかし、ここで考えたいのは、
「解説が分かりやすいこと」と
「自分で解けるようになること」は同じではない
という点です。
これはAIに限った話ではありません。
参考書、映像授業、YouTubeの解説動画なども同じです。
今は便利な学習ツールがあふれており、
分かりやすい解説を見て、
「なるほど、分かった!」
と思いやすい時代になりました。
ですが、
「解説を読んで理解した」
ことと、
「テストで自力で解ける」
ことの間には、大きな差があります。
実際の授業でも、
・解説を見れば分かる
・でも、自分一人では解けない
という場面は少なくありません。
では、AI時代において、
塾や人間の先生には
どのような役割があるのでしょうか。
それは、単に「答え」や「解き方」を
教えることではありません。
・なぜ間違えたのか
・どこで手が止まったのか
・何を理解できていないのか
それを整理し、見極めることです。
例えば、先ほどの速さの問題でも、
人間の先生なら、生徒の反応を見ながら対話をします。
「なぜここは引き算になるんだろう?」
「追いつくとは、どういう状態のことだろう?」
「一度、図に書いて整理してみようか」
このように、生徒の理解度に合わせて、
・言葉を変える
・簡単な例に置き換える
・図を使う
・確認しながら進める
といった指導ができます。
分かりやすい解説を受け取るだけではなく、
考え方を整理し、自分の力で再現できるようにすること。
ここに、人間の先生の大きな役割があると考えています。
もちろん、「AIを使うな」と言いたいわけではありません。
むしろ、これからの時代、
AIを活用する力は間違いなく必要になります。
大切なのは、
「AIに考えてもらう」
のではなく、
「AIという便利なツールを使いながら、自分の頭で考える」
ことです。
ゴールフリー枚方教室では、
単に答えを見るだけではなく、
・考える
・説明する
・解き直す
・自分の力で再現する
というプロセスを大切にしています。
では、答えがあふれるこのAI時代に、
子どもたちが本当に身につけるべき力とは何なのでしょうか。
次回の【後編】では、
「AI時代に本当に必要な力」について、
さらに深掘りしていきます。
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教室長: 十山和也
開校時間:火~金曜日 14:30~22:00
土曜日 12:30~20:30
