2026.07.25「とりあえず暗記」からの卒業
「テスト前だから、
とりあえずこれを丸暗記しよう」
教室で生徒たちと話していると、
こんな言葉を耳にすることがあります。
最初にお伝えしておきたいのは、
暗記そのものが悪いわけではない
ということです。
例えば、算数の「九九」。
使うたびに足し算をしていては、
その先の数学の学習は進みません。
英単語や漢字、歴史の基本用語なども同じです。
学びの土台を作るうえで、暗記は欠かせません。
しかし、ここで混同してはいけないのが、
「覚えていること」と「理解していること」は同じではない
ということです。
何でも力技で覚える「とりあえず暗記」という勉強法は、
どこかで限界を迎えます。
知識をつなげる段階
一つの分岐点となるのが、
覚えた知識を組み合わせることが求められ始めたときです。
時期でいえば、中学2年生の後半あたりから、
その傾向が強くなります。
数学では証明問題が本格的に始まり、
英語でも不定詞や接続詞など、
複数の知識を組み合わせて考える場面が増えていきます。
公式や言葉をそのまま覚えただけでは、
対応できない問題が増えてくるのです。
「とりあえず暗記」の弱点は、
少し聞かれ方を変えられただけで、
答えられなくなることです。
意味を理解せず、
文字列や公式の形だけを覚えた状態は、
いわば「脆い知識」です。
「なぜ、この公式が成り立つのか」
「なぜ、この時代にこの事件が起きたのか」
その理由やつながりが抜け落ちているため、
問題の形が変わると使えなくなってしまいます。
「覚えた」だけで安心しない
先日、ある生徒が歴史の年号と出来事を
一生懸命に覚えていました。
一問一答のプリントでは、ほとんど正解です。
しかし、
「では、この事件はなぜ起きたと思う?」
と尋ねると、手が止まってしまいました。
出来事の名前や年号は覚えていても、
その背景や原因までは説明できなかったのです。
暗記だけでも、一時的に点数を取れることがあります。
だからこそ、
「答えられたから、理解できている」
と思いやすい。
ここに、「とりあえず暗記」の落とし穴があります。
暗記はゴールではない
必要な知識は、しっかりと覚えなければなりません。
しかし、そこで終わるのではなく、
「なぜ、そうなるのか」
「ほかの知識と、どのようにつながっているのか」
まで確認することが大切です。
歴史であれば、出来事の名前だけでなく、
その原因や前後の流れまで見る。
数学であれば、公式の形だけでなく、
どのような考え方から成り立っているのかを知る。
こうして知識同士のつながりが見えるようになると、
覚えた内容は、問題の形が変わっても使える知識へと変わります。
暗記は、勉強のゴールではありません。
本当の理解へ進むための、スタート地点です。
「とりあえず暗記」で終わらず、
覚えた知識を使えるようになったとき、
学力はより確かなものへと変わっていきます。
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教室長: 十山和也
開校時間:火~金曜日 14:30~22:00
土曜日 12:30~20:30
