2026.08.26「凡事徹底」―誰でもできることを、誰よりも丁寧に
今年の夏期講習を通して、改めて強く感じたのが
「基礎の徹底」の大切さでした。
もちろん、難しい問題に挑戦する時間も大切です。
ただ、私たちがそれ以上に時間をかけたのは、
計算、英単語、漢字、公式、基本文法といった、
いわば「当たり前」の反復でした。
生徒たちの答案を見ていると、点数が伸び悩む原因は、
難問が解けないことだけではありません。
むしろ、基本部分での小さなミスや、
覚えていたはずの知識の抜けが、
失点につながっている場面を多く目にします。
土台がグラグラなままでは、発展的な内容を学んでも、
その力をテスト本番で発揮しきれません。
「知っている」と「できる」は違う
「あ、その単語知ってる」
「その公式、前にやったよ」
授業中よく聞く言葉です。
ただ、「知っている」ことと、
「いつでも自力で正確に引き出せる」ことの間には、
思っている以上の距離があります。
一度「分かった」と思っても、
時間が経てば記憶は曖昧になりますし、
テストという緊張感の中で
正確に使いこなすのは簡単ではありません。
数学なら、途中式を面倒くさがらずに丁寧に書く。
英語なら、主語と動詞を意識しながら読む。
一つひとつは地味に見えても、
こうした基本動作の積み重ねが、
本番での安定した得点力につながります。
基礎=簡単、ではない
ここで誤解してほしくないのは、
「基礎を大切にする」ことは
「簡単な問題ばかり解く」
という意味ではないということです。
基礎とは、難しい問題に挑戦するための土台であり、
それを本当に使える状態まで仕上げることは、
決して簡単な作業ではありません。
実際、この夏、英語の長文読解で力を伸ばした生徒がいました。
特別な読解テクニックではなく、
夏休み前から毎日コツコツ英単語を覚え、
繰り返し確認するという地道な学習を続けていたことが理由です。
その積み重ねによって、
長文の中でも単語の意味をすぐに捉えられるようになり、
読むスピードも上がっていきました。
基礎が固まっているからこそ、
応用に出会ったときの吸収も速くなります。
凡事徹底
教室で大切にしている考え方の一つに、
「凡事徹底」があります。
成績が着実に伸びる生徒に共通しているのは、
宿題、丸付け、間違い直し、暗記、見直しといった、
誰にでもできる当たり前のことを雑にしない姿勢です。
宿題を「作業」として終わらせず、
間違えた理由まで確認する。
単語を覚えたつもりにならず、
数日後にもう一度自分でテストしてみる。
正解していても、「なぜこの答えになるのか」を
自分の言葉で説明できるか確かめてみる。
一つひとつは小さなことですが、この積み重ねが、
時間をかけてやがて大きな実力差へと変わっていきます。
難しい問題を考える時間だけが勉強ではありません。
基本事項を繰り返し、精度を高めていく時間にも
大きな価値があります。
9月以降も、夏に学んだ内容を「分かった」で終わらせず、
「いつでも、自分の力で、確実にできる」状態にまで仕上げていく。
教室として、こうした基礎の徹底にこだわり続けていきたいと考えています。
難問が解けることだけが実力ではありません。
解けるはずの問題を、本番で確実に取りきる。
その力もまた、確かな実力です。
