2024.01.152024年度共通テスト数I A 問題講評

みなさん、こんにちは。
今回は昨日行われた

2024年度 大学入学共通テスト 数IA

に関する問題講評の記事を書かせていただきます。

長く個別指導で教室長をしていますが、個別指導の教室長で
共通テストの数学の問題を解いている方はあまり多くない
と思っています。
それだけに、共通テストの問題を実際に解くことこそが
生徒への実際の指導・アドバイスや講師への研修・指示など
において他塾様との差別化になるのではと考えています。

個別指導は予備校などの集団授業とは異なるため
以下は個別指導という観点からの問題講評となります。
個別にお通いの方やご検討中の方の参考になれば幸いです。

【第1問】
〔1〕は数と式に関する問題。誘導に従えばすんなり答えが
出せるので特に詰まることもないでしょう。
緊張をほぐす意味でも、こういった素直で簡単な問題から
スタートしてあげるのが作問者の配慮として必要かと。

〔2〕は三角比(図形と計量)に関する問題。
解答欄スからチまではマーク式の定番の問題です。
意外とこういう表記に不慣れなコは多いのでパターンとして
きちんと理解させておく必要があります。
実は、テスト前日に生徒に対してこのパターンについて
言及していました。
 最後の問題は差が出たかもしれません。CDをどのように
表すかという問題ですが、素直に真正面からCDを求めよう
なんて考えるべき問題ではありません。
すぐにそのことに気づけるかどうか?だけの問題ですが
そういったところに思考力の差が出ると言えます。
高2・1生については、やはりそういったことの強化も
意識していく必要がありますね。


【第2問】
〔1〕は二次関数に関する問題。
センター試験から共テになり最も変わったのが二次関数です。
以前は最大最小一択の感じでしたが、今はこういった形式の
問題ばかりになりました。
場合分けの必要な最大最小の問題は、パターン暗記で解けた
ということもあってか今はほとんど見なくなりました。
賛否あるでしょうが僕はセンター時代の問題の方が好みです。
共テの二次関数はほとんど中学生の関数の問題なので。
今回もそうでした。考え方自体は難しくありませんので
素早く丁寧に計算を行うというだけの問題でしたね。
そういう意味では、二次関数は落としてはいけない問題です。

〔2〕はデータの分析に関する問題。
特に難しい問題はありませんでした。
この単元は確実に拾えるようにしておくべきですね。


【第3問】
選択問題の1つ目、確率に関する問題。
共テの数IAは選択問題の取捨による難易度差が、どうしても
生まれてしまうものです。
単元による得意・不得意の差が極端であれば迷うことはない
のでしょうが、そこまで差がない場合は悩みどころです。
僕個人の意見としては、最も避けるべきが確率です。
理由は、他の2つと比べて序盤で間違える可能性がやや高い
ということです。
確率は得意なコでも見落としがあったりしますので。

さて、前置きはこのぐらいにして今回はどうだったか?
ポイントは「問題文の量」にあったと思います。
一見、文章量が多くてややこしく見えますが実はその大半が
問題の不備とならぬよう「註釈」として書かれているだけで
問題はいたってシンプルで解きやすかったと思います。
誘導が丁寧で、省略されている誘導も読み取りやすいので
文章量だけで避けた人にとっては勿体なかった印象です。


【第4問】
選択問題の2つ目、整数に関する問題。
SNS上では話題になっているそうですね。
どういう点で話題なのかはよく確認していませんが
個人的にも今回の共テで最も印象に残った問題です。
非常に良い意味で、です。

共テを語る上で頻繁に「読解力」という言葉が出てきます。
以前から「たかが数学の問題に読解力なんて不要」だと
言い続けてきたのですが、これは世間で言われている
「読解力」という言葉の意味に違和感を感じたからです。

しかし、こういう問題を見ると「読解力」という言葉に
込められた意味というものを感じることができます。
つまり、n進数の問題を単に解法暗記で解いている人
の中には、この問題との「リンク」というハードルを
超えるのが難しかった人もいたと思います。
その単元の本質、問題の本質を「読み解く」ということを
意識して学習することが大切だと思わせてくれました。

【第5問】
選択問題の3つ目、平面図形に関する問題。
選択問題の中では最も簡単だったのではないかと思います。
僅差ではありますが。
全体的に誘導が丁寧なこと、何を使って考える問題かが
わかりやすいことなどが簡単と感じた要因です。
個人的な意見としては、最後の3問(解答欄シ〜セ)が
実質的に同じ問題なのが「何だかなぁ」という感じでした。


以上が数IAの問題講評となります。
来年からは共テが変わります。
数学もかなり大きな変更が行われるため、常に最新の情報や
最新の問題パターンの研究が必要となります。
来年に向けて早速始動していこうと思います。

 

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