2024.01.162024年度共通テスト数IIB 問題講評

みなさん、こんにちは。
今回は前回に引き続き

2024年度 大学入学共通テスト 数ⅡB

に関する問題講評の記事を書かせていただきます。

個人的に数ⅠAよりも数ⅡBの方が好きだからか
自分が担当する生徒も数ⅡBの方が好きという生徒が
多いような気がします。
解いていて数ⅡBの方が楽しいという声も聞きます。
そんな数ⅡBの感想を一言で申し上げれば

「楽しくなかった」

そんなテストだったと思います。
問題を解くというよりも作業をしている錯覚に
陥るほど面白みがありませんでした。
以下、詳しく述べていきます。
※第3問(確率分布)は割愛します。

【第1問】
〔1〕は対数関数の問題。
対数のグラフが出そうな気はしていましたが
あまりにも普通すぎる問題でした。
後半は領域との融合問題でしたが、融合問題
と呼ぶのもどうかと思うぐらい普通の問題です。
面白みのない問題でしたが、第1問目は逆に
このぐらい普通の問題の方が、緊張している
受験生には良いかもしれないとも思いました。

〔2〕はいろいろな式に関する問題。
剰余の定理の問題ですが、決して大したことを
問うていないにも関わらず難しく見せています。
こういう問題が個人的には好きではありません。
無理やり記述っぽいことを入れた感じの問題で
かなり無理があるなぁと感じました。
このぐらいのことなら普通に問題を解かせれば
理解できているかわかるはずなんですけどね。
何より、第1問で三角関数が出題されなかった
ということが残念でした。
三角関数は問題のバリエーションも豊富ですし
面白い問題が作れそうなのに・・・


【第2問】
微分・積分に関する問題です。
単なる計算問題になりやすいところはあるので
それを避けようとした感じは伝わってきます。
ただ、それが勝ちすぎて面白くなくなっている
といった印象です。
同じようなアプローチで各予備校も模試やテキストの
問題を作られていますが、そちらは問題の面白さ
というものをキープされているんですよね。
面白さを入れる意味はないと言えばないのですが
きちんと解けても「で?」ってなる感じの問題だと
単なる作業な感じで、頑張って勉強してきたコたちも
物足らなさを感じるのではないかと思います。
勉強って本来、楽しいものなんだよってことを
知ってもらうことも教育なんだと思うんですが。


【第4問】
数列に関する問題です。
序盤に誘導なしで特性方程式型の漸化式が出てきて
少し驚きました。
従来だと、ほぼ変形の形を示した誘導があったので。
(3)からはあまり見慣れないパターンの漸化式が
出てきたため戸惑った人もいたと思います。
さらに強引に数学的帰納法の考え方を問う問題を
入れ込んできたあたりで、もはや何の問題かも
よくわからなくなっていた人もいるでしょう。
数学的帰納法に関するこんな知識を問う意味は
果たしてどこまであったのでしょうか?
全体的にモヤっとする問題でした。
数列の問題に関しては、正直言って、センター時代
の方が良問だったと思います。
共テになってからは作問に苦労するようになったのが
痛いほど伝わってきます。
ちょっと共テの型に引っ張られすぎな印象ですね。
引っ張られすぎた結果、求めているものが
いまいち伝わらないという感じです。
2年前の数列の問題は良かったと思うのですが
前代未聞の平均点となったことによって、まるで
問題が悪かったかのようになっていますが
問題としてはアレの方が良かったと思います。
時間とのバランスだけ保てていれば、むしろ
もっと評価された問題だったように思います。


【第5問】
ベクトルの問題です。
ベクトルの問題は至って普通でした。
ポイントとなるのは(3)だけですね。
この問題をどう解くか?
解き方は複数ありますが、解き方によっては
計算が面倒になるケースがあります。
ただ、この第5問に割くことができる時間を
普通にキープできていれば十分間に合ったと思います。
前から順番に解いていく人が多いと思いますので
いかにここまでに時間通り来れていたか?によって
左右されたかと思います。


以上が講評となります。
来年度からは新課程となり、共テが大きく変わります。
ただ、センター時代からも含めて変わらないであろう
と思われることが幾つかあります。

1つは、時間との闘いになるということ。
つまり、点数というものは問題そのものの難易度よりも
解くスピードに影響されるであろうということです。
そして、スピードというものは以前から申していますが
計算などのスピードではありません。

手を止めてはいけない問題で手を止めないこと

これにかかっています。
そこに気づかないとスピードアップは望めません。

もう1つは、作問者の意図を読むことです。
問題を作った人がどう解いて欲しがっているか?
それを意識しながら問題の流れを「感じる」ことです。
それができるようになるには、一定量の演習が必要。
それだけでなく「感じる」ことができるよう
正しい指導・アドバイスを受けることです。
くずは教室ならそれが可能です。
共テまであと1年。
そろそろ始めませんか?

 

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