2025.04.30途中式
みなさん、こんにちは。
今回のテーマは、数学における「途中式」について。
計算間違いの多いコに対して教える側が行う注意
「ちゃんと、途中式を書きなさい」
僕自身もそういった注意を行うことはあります。
一見、正しいように思えるこの注意ですが
いくつか問題もあると思っています。
そもそも、教える側がこの注意を行うのは
「そのコは暗算でいけると思ったのに間違えた」
という時に行われるわけです。
つまり、途中式を省略したことそのものにではなく
間違えたことに対しての注意の理由になっています。
したがって、省略しても間違っていなければ
注意されることはありません。
これは子どもにとってはわけがわかりません。
同じこと(途中式の省略)をしていて注意される時と
されない時があるわけです。
もしも途中式の省略を悪とするのなら、
正解しているときも注意すべきです。
指導者が「間違い」という目の前の事象しか見ていない
そういった問題を孕んでいる可能性を感じます。
また、数学とは本来、ベストな解法を追求するものです。
ベストの基準には、速いということも含まれます。
途中式を省略することがスピードアップに繋がるなら
それを目指させるのは指導者としては当然のことです。
したがって
「途中式を省略しなさい」「暗算で解きなさい」
も大切なアドバイスであると思っています。
しかし、子どもたちは、あまりそういったアドバイスを
されたことがないように思います。
途中式を書くことで、たしかにミスがなくなった。
じゃあ次のステップとして、暗算できるところは
積極的に暗算を取り入れてスピードアップを図ろう。
本来は、そうあるべきだと思うのです。
特に暗算の力は、意識してさせていかないと伸びません。
指導者が、解けるようになればひとまずOK
と考えているのか、さらにその上を見ているのか
この点に関して大きな差があるように思っています。
そのコの力で省略可能な途中式は
省略しても解けるようになるのを目指す
これが教える側に必要な視点だと思っています。