2025.05.26くらべられる量・もとにする量

みなさん、こんにちは。

今日のテーマは、算数・数学に関するものです。
僕は普段から数学を教えることが多いのですが、
なるべく算数・数学嫌いのコや算数・数学が苦手なコを
担当するようにしています。
そういったコたちが少しでも数学をわかるようになり
好きになってくれればという思いでいます。

そういったコたちを見ていて気づくのは
算数・数学嫌いは小学生時代かまたは高校生時代から
始まるのが大半で、中学で急に嫌いになるというのは
稀であるということです。

このうち、高校からというのは、単純にその難しさに
原因があると思っています。
それに加えて授業のスピードや学校の先生の解説下手
というのもあるかと思います。

では、小学生の時に嫌いになるのはどういうケースが
多いのかと言いますと、割り算の文章題あたりからが
多いように思います。特に

くらべられる量・もとにする量

なんて言葉が出てきた時から一気に増える気がします。
そもそも、この日本語、教えている僕自身も
わかりにくいと感じています。
こんな言葉で教える必要があるのか?と常々疑問を
持っています。
だって、我々はそんな言葉を意識せずに解いています。
つまり、そんな言葉は不要だということです。
こんな言葉を使って教えるので、文章題になると
子どもたちは「比べられる量はどれか?」と考えます。
それはつまり公式に当てはめているだけです。
それならもっとシンプルに教えた方が良いと思うのは
僕だけなのでしょうか。

極端なことを言うと、数字が2つしか出てこないような
文章問題を解かせることをやめるべきだと思っています。
特に、小数や分数を習っていない段階での割り算の
文章題は無意味と言っても過言ではありません。
なぜなら、生徒は割り算の単元の問題とわかっていて
答えが整数になる割り算しか知らない状態だと
式は1択となるからです。
そのような問題、子どもたちは本当に文章を読んで
解いているとは思えません。
このことが、かなり早い段階で
「問題なんか読まなくても解ける」
という誤解を生んでしまっており、それが通用しなく
なった頃には「わからない」になるのも当然です。

ここで大切なことは、そもそもわかっていなかったのに
変に文章題も解けてしまっていたことによって
本人はもちろん先生も親もわかっていると錯覚していた
というケースが多いということです。
つまり、文章題を解かせるなら、もっと長い文章にして
数字(値)も3つ、4つと出てくるような問題を
きちんと考えて解かせる訓練をすべきだと思います。
当然、その時点で「わからない」となるコは増えます。
しかし、そこで徹底的にわかるようにすることが
後の不幸なコたちを減らすことにつながると思うのです。

本当はわかっていないコを、ただただ先送りにする状況
これを改善しないと、子どもたちの平均的な学力は
向上しないのではないかと危惧しています。

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