みなさん、こんにちは。

今日のテーマは高3生の模試について。

数年前まで、この時期に高3生から入会相談の
お申し込みをいただくと、当然のように
「最近受けた模試の結果をお持ちください」
と言っていました。
しかし、最近はそういったことがかなり減りました。
特に、私大文系志望の方に関しては、模試の成績を
気にすることはほとんどなくなりました。

高3生向けの模試は大きく分けて3種類あります。
共テ模試・記述模試・○○大模試（難関国公立向け）
の3つです。
この中で、私大文系のコが受ける模試となると
ほぼ、共テ模試のみということになります。
しかしながら、現在

共テと私大入試の出題形式が大幅に乖離している

ため、私大文系のコたちにとって、共テ模試を受ける
ということの意味が薄れつつあります。
もちろん、緊張感のある中でテストを受けることに
何の意味もないとは言いません。
形式が違えど、実力があれば得点できるはず
という意見にも異論はありません。
あくまでも「意味が薄れつつある」ということです。

センター試験が行われていた頃は、私大文系志望でも
合否の可能性の判断材料となっていました。
センター試験の形式の演習が、私大文系のコたちへの
対策となっていたため、それほど戸惑うことなく
受験することができ、結果の妥当性も十分でした。

しかし、共テになってからは、共テ用に対策を
しておかないと取れないようになりました。
特に英語に関しては、その差が歴然としています。
数学にしても同じです。

くずは教室では、僕が積極的に私大文系志望者に
「数学受験」を推奨しています。
そのコたちにはセンター時代の問題を解かせます。
共テ形式の問題も解かせることはありますが
それは、模試を受ける前に慣れさせるのが目的で
入試対策としてはあまり重要視していません。
センター時代の頃の方が、圧倒的に良問揃いです。

この「共テの乖離問題」に関しては
学校間でもかなり差があるように感じています。
何の対策もしないのに、いまだに
「共テは受験しなさい」「（共テ）模試を受けなさい」
という指導をされる学校もあります。
学校というところは時代の変化に疎いところがあり
旧態依然とした指導が行われやすいんですよね。

ただ、そうなると、私大文系のコたちが受ける
模試というものがほぼないということになります。
これはこれで問題です。
できればベネッセさんぐらいが私大向けの模試を
年3回ぐらい実施してくれないかと思っています。
それが実現するまでは

私大文系志望者は模試を受ける必要なし

と、思い切って言ってしまっても構わないかと
思いつつあります。
もちろん、模試を受けなくとも実力を測る方法は
持っているから言えることなんですが。