2025.10.10【令和7年 全国学力調査分析 ②】大阪と東京・神奈川を比較(数学)

みなさん、こんにちは。

令和7年度全国学力調査・学習状況調査をもとに
東京・神奈川と比較しながら大阪の状況を
自分なりに分析・考察していきたいと思います。

今回は数学の成績に着目して考えていきます。
前回の記事でも言及しましたように
東京・神奈川・大阪は、通塾率の高い都府県です。
今回の調査対象となっている国語・数学・理科の
3教科の中では、塾における受講率が最も高いと
想定されるのは数学です。
したがって「塾の影響」も踏まえて見ていくとなれば
数学に着目するのが最も適切であろうと考えます。

さて、3都府県の数学の結果ですが
まず単純に正答率で比較すると以下のようになります。

東京 53%(全国第2位)
神奈川 51%(全国第4位)
大阪 47%(全国第25位)
※全国平均 48.3%

通塾率の高さを踏まえると
以下の仮説が浮かびあがってきます。

仮説「大阪には学力を伸ばせない塾が多い」

もちろん、その他にもさまざまな要素が絡み合っての
結果であることは承知しながらも、当事者として
このデータを見過ごすわけにはいきません。
自戒の念を込めて。

さらに、もう少し詳しく見ていきます。
今回の調査には4つの学習指導要領の領域がありました。
つまり

A 数と式
B 図形
C 関数
D データの活用

の4領域です。
結果は以下のようになっています(%)。
※右の数値は全国比(ポイント)。

IMG_2513.jpeg

大阪は全国平均を下回っていますから当然と言えば
当然なのですが、4領域全てにおいて平均以下です。

A 数と式に関しては「文字を使った説明」のところで
東京・神奈川とは差が出ているようです。
数学が苦手なコの大半は文字の扱い方が上手ではなく
それは中1で学習します。
ただ、小学校でもxや四角を使って式を表すという
考え方は学んでいますので、その時点ですでに
差が生まれている可能性も否定できません。
数学において文字が上手に扱えないのは致命的です。
その状態で学年が上がっていくわけですから
学年が上がるにつれ、その差は開いていきます。

C 関数に関しては、当然のことながら先述の
「文字の扱い方」の影響もありますので納得の結果。
実際、この時期の中3生は関数が苦手なコが多く
明らかに学校の授業だけでは理解しきれていない
といったコが多いと思っています。
必要な知識が抜けているコも多いですし。

D データの活用は、非常に興味深い数字が。
全国的に見ても最も正答率が高い領域ですが
神奈川では唯一、全国平均を下回っている領域で
大阪では最も全国平均との差が大きい領域です。
ところが、東京は他の領域とそんなに差がありません。
気になって、この差の要因を調べて見たところ
どうやら「相対度数」に関する理解度の差のようです。
度数分布表から相対度数を求める問題番号5に関して

東京 47.6%(全国比 +5.1ポイント)
神奈川 38.3%(全国比 -4.2ポイント)
大阪 36.5%(全国比 -6.0ポイント)
※全国平均 42.5%

という数値が出ています。
東京との比で見るとかなり大きな差です。
思考力が必要な問題ではなく暗記の要素が強い単元
(問題)ではあるので忘れてしまった人が多かった
ということなのかもしれません。
ただ、全国平均42.5%という数字そのものから見ても
「忘れすぎ」の印象は拭えません。


以上、数学の調査結果について詳しく見てきましたが
次回は、さらに数学に対する意識調査をもとに
詳しく見ていきたいと思います。

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