2026.03.232026年度大阪府公立入試 社会 問題講評 〜 やや難化。原因は "資料読取型問題の大幅増" 〜
みなさん、こんにちは。今回は
令和8年度 大阪府公立高等学校入学者選抜
社会の問題講評・分析に関する記事となっております。
今年の社会は
資料・グラフの読み取り問題が大幅に増加した
という特徴が見られました。
「難しかった」という声も多くありましたが、
実力のある人はしっかり得点できる構成だったはずです。
私は普段、英語・数学・理科だけでなく
社会を含めた5教科すべてを指導しています。
個別指導では、教室長が授業をしないケースも多いですが、
実際に授業を行っているからこそ見える
「生徒がどこでつまずくか」という視点があります。
そのうえで、社会を指導する際に意識しているのが
①取捨選択
→教える際には、入試に必要なものに絞ってあげる
②覚え方を教える
→因果関係や時代背景、論理的思考などを取り入れ
覚えやすくかつ忘れにくくする
の2点です。
特に2点目は「数学の先生だからこそ」という
教え方が現れているように思います。
では、実際の問題を見ていきましょう
【大問1】地理がメインの問題。
(1)②(b)
この問題、出題者の意図があまりよくわかりません。
果たしてどのくらいの中学生が「塩のおもな輸入相手」や
「グアテマラやベリーズと陸続きの国」を知っているか?
もちろん「北はアメリカ合衆国と陸続き」という一言で
解ける問題ですので全く影響はないのですが
だからこそ意図がやや読み取りにくいと感じました。
それならストレートに地図を指して「この国は?」でも
良いように思ってしまいます。
この問題を通じて「メキシコが塩のおもな輸入相手国」
ということを学んでほしかったのでしょうか。
(4)(5)はグラフや表を見て答える問題。
大阪の社会の問題としては定番と言えます。
特に、問題をよく読まない人や割合の知識に乏しい人は
間違えやすいので、慣れと対策が必要なパターンです。
過去問をこなすとわかるのですが、社会で時間が不足する
ということはまず起こりません。
したがって、こういった資料の読み込みは、焦らず慎重に
処理すれば良いのですが、慣れておかないとそういった
冷静な判断もできなくなる可能性があります。
後述しますが、今回はこういった問題が異様に多く
傾向の大きな変化であると言えます。
【大問2】公民がメインの問題。
(2)①のような略称に関する問題は頻出で対策が必要です。
くずは教室では直前に覚えるべき略称を示していましたので
きっと全員が正解している「はず」だと信じています。
大問4でもNPOが出てきたように今後も要対策と言えます。
(2)②(a)景気の変動とその対策に関する問題です。
「財政政策」と「金融政策」の違いとそれぞれのメカニズム
については今後も頻出だと思います。
単なる丸暗記にならぬよう、そのメカニズムをきちんと
説明できるほどにまで理解させることが重要だと言えます。
(2)②(b)またまたグラフの読み取りの問題。
ただ、これは非常に簡単に処理できる問題です。
時間内に解けるようにと配慮された問題なのかもしれません。
すばやく処理できる問題に時間をかけぬようにするのも
対策・指導としては必要な観点です。
(2)③解職請求に必要な署名の数に関する問題。
「3分の1」と答えさせる直接的な問題を避けた出題で
この点は大いに評価できると思います。
他の選択肢との比較で、実質的に計算は不要なのも良し。
【大問3】歴史がメインの問題。
歴史は一般的にそうなりやすいとも言えますが、前半は
いわゆる「一問一答」のような問題です。
したがって確実に得点したいところ。
ただ、「一問一答」的な学習は、受験勉強を始めた頃には
意味がありますが、それだけになってしまってはいけません。
実際、生徒でも多いのが「一問一答」的な問題では
答えられるのに少し出題の仕方を変えただけで答えられない
といったコが多いものです。
(3)②年代順に並べ替える問題。
それにしても、この3つの並べ替えは問題集や模試などで
よく見かけますね。
異国船打払令の年号 1825年 ぐらいは覚えておくべきです。
よく「年号は覚えなくて良い」などと言われますが
それを額面通りに受け取ってはいけません。
むしろ「年号は積極的に覚えるべき」が僕の考えです。
「年号は覚えなくて良い」の真の意味は
歴史の勉強 ≠ 年号の暗記
ということです。
つまり「年号だけではダメ」という意味であって
プラスαとして覚えるのは、むしろ推奨すべきことです。
(4)②はその年号を知っていれば解きやすい問題。
ただ、注意が必要なのは「ソビエト政府の成立」です。
ソビエト社会主義共和国連邦(ソ連)という「国家」が
成立したのは1922年ですので、それだと該当しません。
しかし本問題は「政府の成立」ですから、これは即ち
「ロシア革命」を意味しているため答えとなります。
やや引っ掛けの感じもしますが、他の選択肢が明らかに
1910年代とはかけ離れているので選べるかな。
ちなみに1910年代〜1920年代は暗記すべき内容が多く
特に1917年から1925年までは毎年覚えるべきものが
出てきますので以下に挙げておきます。
1917年 ロシア革命
1918年 米騒動
1919年 ベルサイユ条約、ワイマール憲法
三・一独立運動、五・四運動
1920年 国際連盟
1921年 ワシントン(軍縮)会議
1922年 ソ連の成立、全国水平社
1923年 関東大震災
1924年 第二次護憲運動
1925年 普通選挙法、治安維持法
これらは生徒に必ず覚えるよう指示しています。
(5)そのコの問題に対する向き合い方が表れる問題。
問題文をきちんと読まない、最後まで読まない
というコが非常に多いのではないかと思います。
本問題ではカッコの後の一文が重要ですが
そもそもカッコのところまでしか読んでいない人も多そう。
後ろの文を読むだけで「何を書くべきか」がわかります。
社会だけでなく、どの教科にも言えることですが
問題をきちんと読むという当たり前のことを習慣化する
ということが大切であり、意外と難しいことでもある
ということを常々思っています。
【大問4】総合的な問題。
(2)地理の学習においては、各国ごと地域ごとに
学習するだけでは不十分です。
つまり、様々なテーマごとの学習も必要ということ。
本問題であれば「資源」というテーマでの学習が
必要であったことがよくわかります。
ただ、そういったことを教科書を使って独学で学習する
となると難しいかもしれません。
おすすめは、スーパー白地図(文英堂)のような
白地図系の問題集を使うことです。
ただし、かなり詳しいため、大阪の公立入試であれば
そこから大幅に削ることができます。
削ってあげるのが僕の仕事ということになります。
なお、今回はたまたま国として出題されていますので
少々乱暴ではありますが
インドとブラジルに印が付いていたら鉄鉱石
ぐらいの知識で解くことが可能です。
しかし、もっと細かい知識が必要な場合もあります。
鉄鉱石であれば、オーストラリア西部やメサビ鉄山
といった知識が必要となることも想定しておくべきです。
(3)②今回のテストで最も良問だと思いました。
国土面積を基準とした領海及び
排他的経済水域の面積の割合
を問うもので、やや思考力が必要です。
日本の排他的経済水域は世界第6位であり
これは日本の国土の約12倍に相当します。
こういったことも覚えておくべきでしょう。
(5)①総務省を答えさせる問題でやや難しい。
これは自分の想定を超えていました。
省庁を答えさせる問題は想定できるものですが
総務省というのはあまり想定しないんですよね。
来年以降に向けて注意が必要ということになりました。
(5)②公民の後半に出てくるため、記憶としては
新しいものの、やや手薄になりがちな単元です。
こちらの教科書ではマイクロファイナンスで
出てきています。
(5)③またまた表やグラフの読み取り問題。
やはり問題をよく読んでいるかがカギとなります。
表に人口の記載がある場合、ほとんどの問題で
「一人当たり」の数値を比較させられます。
そこの見落としだけは避けたいところですね。
【総評】
直後の感想として「社会が難しかった」という生徒が
非常に多く、実際の点数もそれを裏付けるものでした。
ただ自分が解いてみた感想としては、そこまで難しい
といった印象は受けませんでした。
おそらく、一定以上の知識と実力があれば、いつもと
ほぼ変わらない点数が取れたのではないかと思います。
一方、そうでない人にとっては難しかったのかな?
資料やグラフの読み取り問題が多かったことで
難しく感じたといった側面もあるのかもしれません。
来年度受験する方は、資料やグラフの読み取りを
強化していく必要があるかもしれませんね。
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