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2026.06.25New点数では測れないもの

先日、高1のコの数学の授業をしていた時のことです。
嬉しそうに、こんなことを言ってきてくれました。

「この前、友達に聞かれたから教えてあげてん!」

そのコは、1年前に入会してくれました。
その時点では、因数分解も平方根もわかっておらず
期末テストは平均以下でした。
今は高校生となり、その頃とは比べものにならないほど
難しい内容を学習しています。
理解できているだけでも凄いことなのに、友達に教える
というところまでに来たことに感慨深くなりました。

別の日、テスト対策会が行われていました。
ある生徒が、友達に因数分解や証明を教えていました。
そのコは今年の2月に入会したコで
数学に限らず、どの教科の勉強も苦手なコでした。
教えてもらっているコは、こんなことを言っていました。

「初めて(そのコに)教えてもらった」

僕は強く心を動かされました。

この2つの出来事は、とてもよく似ています。
その時に僕が抱いた感情も、同じようなものでした。

ありきたりの言葉にすると「感動」なのでしょう。
ただ、実際の心境は、もっと複雑なものでした。
その時に僕が思ったのは

もう、テストの点そのものは、
この瞬間だけはどうでも良いと思えるほど。
この、目の前のことがすべて。

これを書いている時点では
まだ、このコたちのテスト結果がわかりません。
しかし、それが「どうでも良い」と思えるほど
もっと大切なものがわかったかのように感じたのです。

学校で毎日行われている「勉強」を通して
自尊心や自己肯定感といったものを失いつつある
勉強が苦手なコの中には、そんなコもいます。

誤解を恐れずに言うと、自分が本当に実現したいことは
点数を上げること
そんなことではなかったのかもしれない。
今更ながらに、そんなことを思ったのです。

子どもたちの世界というのは、そのコミュニティが狭く
さらに視野も大人と比べて狭いと思います。
そのため「勉強が苦手」ということが
どのくらい大きなウェイトを占めているか?
ということについて、われわれ大人は、もっともっと
考えを及ぼさなくてはならないと思っています。

友達に教えてあげた

自らそう言ってきてくれたのは、とても嬉しかったから。
勉強に対して、自己肯定感が芽生えた瞬間かもしれません。

初めて教えてもらった

周りの見る目が変わった瞬間だったかもしれません。
そのコの反応を見て、自尊心を持てたかもしれません。

テストの点数というわかりやすい「評価」「指標」に
大人はどうしても目が向きがちです。
しかし「そんなこと」よりも、こういった「変化」に
もっと意識を向けなければならないと思いました。

もちろん、点数を上げることはプロとして当然のこと。
でも、それで満足してはいけない。
それを通じて何らかの「変化」を生まなければ
この仕事をしている意味がない
そう強く思わされた出来事でした。

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