2025.07.01"ケアレスミス"という言葉に隠された大事なこと
こんにちは、ゴールフリー千里山教室 教室長の段です。
学習塾で指導を続けていると、ケアレスミスという言葉をよく耳にします。
一般にケアレスミスとは、「うっかりした注意不足で間違えてしまうミスのこと」を指します。
では、ケアレスミスにはどんなミスがあるでしょうか...?
【よくあるミス】
科目問わず多いもの:早とちり、設問をよく読んでいない、問題の写し間違い、答えの書き間違い、誤字・脱字
国語:設問の読み飛ばし・読み違い、漢字の書き間違い・送り仮名ミス、記述問題の答え方ミス(~こと、~からなど)
数学(算数):符号(+や-)のミス、単位の書き忘れ・読み間違い
英語:時制のミス、三単現s忘れ、複数形・単数形、ピリオド・クエスチョン忘れ
理科:記号と名前の書き間違い、単位付け忘れ、グラフの読み取りミス、漢字ミス
社会:漢字ミス、記号の回答ミス、記述の回答ミス
(...他にもありますが、代表的なものを挙げました)
これらのミスを総じて「ケアレスミス」と呼んでいることが多いです。
こんなに種類があるのに、「ケアレスミス」と一言で片づけて大丈夫でしょうか?
それって本当に「うっかり」したミスなのでしょうか。
【ミスの原因を知る】
ミスには必ず原因があります。
自分でも気づいていない原因がどこかにあるはずなのです。
原因がわからないまま「次はケアレスミスに気をつけようね」と言うだけでは、根本的には何の解決にもなっていません。
ミスの原因にスポットを当て、気づいて対策をしてもらうことが塾の講師やお家の方ができることだと考えています。
【数学で計算ミスをよくする子のクセや特徴】
みなさんは、こんな習慣やクセはありませんか...?
■ 解き方・理解の浅さに関するクセ
・途中式を書かない、書く習慣がない
・わかった"つもり"になったまま次に進んでいる
・数字を書いてから-(マイナス)をあとからつけるクセがある
・=(イコール)が成立していない式を書く
・たし算・ひき算と、かけ算を混同している
・式の計算と方程式を混同し、分数の扱いがうまくいかない
・小さな余白に計算をしている(その計算に自分なりのルールがない)
・単位を見る習慣がない
■ テスト中の集中力・注意の問題
・次の問題が気になってしまう
・答えを書き切る前に次の問題に目がいってしまう
・時間配分がうまくいかず焦って注意力が散漫になる
・問題文を読む習慣がない
・設問を4~6割しか読まずに答え始めてしまう
・文章題で、数字を見たらよくわからなくてもとりあえず計算を始めてしまう
自分のクセやミスの原因に気付かないままテストに臨んだら、そりゃあミスはしますよね。
まずは自分がどうやって解いているか、どういうミスをするかを考えてみましょう。
もちろん、無意識でミスして気付けないことも多いので、そこは第三者の出番です。
なるべくミスする瞬間を現行犯で抑える必要があります(笑)ので、お家の方や塾に頼ってください。
自分で出来ないことは存分に誰かに頼りましょう。
【どう対策すればいい?】
「ミスの原因に気付くこと」のほかに、
「ミスをしないような習慣をつけること」が大切だと考えています。
例えば、数学でいえば、解く手順をきっちりと身につけてもらうことです。
勉強が苦手な子はイレギュラーが1つでも起こってしまうとわからなくなってしまいます。
そのために1つ1つ手順を踏むことが大切です。
きちんと手順を踏むことでイレギュラーをなくせば、ミスは大幅に減ります。
そこに教え方のコツがあるのではないでしょうか。
「ミスの原因に気付くこと」と、「ミスをしないような習慣をつけること」で、
「ケアレスミス」という抽象的な言葉は使わなくなっていくはずです。