2023.05.23勉強のやり方がわからない

入会前の面談をしていると「この子は勉強の仕方がわからないみたいなんですよね」という保護者の言葉をよく耳にします。では、勉強の仕方がわからないということはどういう状態のことなのでしょうか?

(1)勉強方法の構造

「勉強の仕方がわからない=勉強方法の構造がわからない」ということをしっかり理解して、子供達と接していかなければなりません。では、勉強方法の構造というものは、どういうものなのでしょうか?

● 勉強方法の構造・・・○量・時間(時期)
○方法(型)=反復・復習
○内容   =何を、どこを勉強していいのか
○テキスト =何を使うか
○見切り  =これでいいのかという判断、どこで次に進めるのかという判断

勉強方法の構造は、大まかに上記の5つの要素から成り立っています。当然、レベルや学年、教科や目的等によってその細かい内容は変化していきますが、このことを頭に入れた上で、子供の心情的な理解を深めていきましょう。


(2)子供達の気持ち

●勉強をしなくなってしまった理由(=勉強することができない理由)

勉強をしなくなった子供達の大半は、成功体験を味わったことがないということが言えると思います。
しかし、そんな子供達でも、成績が2の子供達であっても年に何回かは「たまには勉強してみようかな」という気持ちにはなるものです。でもその時に、勉強方法の構造がわからない子供がいきなりやろうとして、いざ、机の前に座っても、何をどのようにやったらいいかの判断はつくわけはないのです。この判断ができるくらいなら、自分の勉強の不得意部分の原因分析くらいはできるはずです。

実際にこの勉強方法については講師達ですら正確には把握していないことで、授業を進めていく上でも悩んでいることばかりなはずです。保護者の方も、この構造についての理解はありませんし、難しいものだとも捉えていません。
しかしここは子供達よりに考えてあげて、1人で勉強を進めていく難しさと、1人で勉強をしようとして、挫折せざるを得なかった子供達の状況をきちんと伝えてあげて下さい。

●わからない子供の気持ちの構造を理解しましょう(心情的PC)

勉強方法の構造がわからなくても自分1人でできる勉強はいくつかあります。例えば計算練習、それに単語を覚えるなどの作業です。勉強の仕方がわからないからといって、何もしなくていいということではなく、勉強方法の構造についてのバランスが大切であるということをしっかり伝えてあげて下さい。

勉強方法の構造と子供達の気持ちをしっかり把握した上で、「勉強のやり方、進め方については、先生達が1つ1つ指導していってあげるから、まずは、自分でできる所から始めていこうね」と励ましの言葉をかけ、きちんとした動機付けをしていって下さい。勉強の成果は、子供達の気持ち次第で大きく変わります。

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