2023.05.25お子さまの応用問題の指導について
◆応用問題◆
1 応用と基礎
●応用とは? →(1)基礎の重なったもの、あるいは発展させたものを応用と言います。
(発想一発のものもある)
→(2)応用≠文章題(決して、応用問題=文章題ではありません。)
(例)「うちの子は応用問題ができない」と小学校2年生の保護者から聞かされることがありますが、小学校2年生では基礎問題しか学んでいませんので、この保護者は、「応用問題=文章題」と思い込んでいる典型と言えます。
●基礎とは? →(1)そのことが使えることによって、たくさんのものに影響を与えられるものです。
ただし、基礎は人によっても違ってくる。
→(2)基礎≠計算、簡単(基礎=計算でも、簡単でもありません。)
(例)ss68以上の生徒には基礎だが、ss60の生徒には応用問題になってしまうという問題もある。(ssはStandard scoreのことで偏差値という意味です)
●「約数の個数の求め方」による基礎と応用の違い
○「基礎」=12の約数の求め方(6個)
○「応用」=1~100万の中で約数の個数が奇数である数はいくつあるか?(1000個)
2 応用問題を解くためには・・・
応用問題を解くためには、その問題を解くために必要な基礎的な要素が1つ1つしっかり理解できていなければいけません。
[応用問題] :100g10%の食塩水を加熱し、xgの水を蒸発させたら12.5%となった。何gの水を蒸発させましたか?
[ 上記の応用問題を解くために必要な要素 ]
○単語(蒸発、過熱)
○公式 とけているもの ×100(濃度の公式 小5)
全体
○割合の概念(小5)
○立式能力(文字を使うものだと中1範囲)
○計算力
3 応用問題の解けない原因と対策
(1)原因
(1) 構成要素の中に理解できていないものがある、あるいは定着不足のものがある。
(2) ただ単に複合されるとわからない。(ときほぐす能力が不足している)
(2)対策(お子さまへの指導方法)
原因別にしっかりと対策を取ることが重要
●上記(1)に対して→理解不足になっている要素を探し出し、その要素のみを取りだし補強する。
要素の提示 → △ × ○ (ex:小5 割合、公式
中1 立式 )
↓
× × × ← 基礎
×だけを抜き出し、基礎の演習を行う
●上記(2)に対して→構成(基礎)の解説のみを行い、自分で解かせるための工夫をする。
(3)指導上の留意点
その問題そのものを解いて見せるのではなく、自分で解かせるということがとても重要です。そのためには、解けなくなっている原因をきちんと見極め、それに応じた対策を取り、再チャレンジさせる工夫が必要です。