卒業生の声

卒業生の声(2019年度)

自信と誇りを持って 進む道(2019年度卒業生 横田 千明さん)

私は2年生の4月にゴールフリー高等学院に転入してきました。

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当時、私は大学で心理を勉強したいと思っていました。私は昔からネガティブで自己肯定感が低く、何をやっても自分に自信が持てない性格だったので、人の心の動きを少しでも知ることができれば、自分が落ちこんだときに対応しやすいのではないかと考えていたからです。

しかし、母に連れられ初めて舞台を見に行ったとき、人生ががらりと変わるような感覚がしました。

幕が上がった瞬間の胸の高鳴り、役者さんたちの楽しそうな顔、劇場全体の空気感、全てが初めての経験で、こんな世界があるのだととても興奮したことは今でもよく覚えています。同じ空間にいるはずなのに、舞台の上は全くの別世界で、すぐ目の前なのに、とても遠い場所に感じました。

そして同時に、あちら側から見る世界はどんな風なのだろうと強い興味が湧き出てきました。

舞台が終わり、母にまた見に来ようと言われたとき、私の中にお客さんとしてではなく、演じる側として舞台が創り出す世界に触れてみたいという思いがふいに頭をよぎりました。あの舞台に自分も立てたら、どんなに素敵だろうか。そんなことを思った自分に私自身もとても驚きました。

私は、自分には絶対に無理だと、ありえないと、すぐにその思いをかき消すことにしました。それまで自分が思い描いていた将来像とあまりにもかけ離れていたからです。

しかし、その日以来、もし……と考えることが増えました。

受験勉強が本格的に始まる前に行った最後の舞台は、うらやましいと思いながら観ました。その感情は、舞台をいつでも見に来れる周りのお客さんに対してというよりも、演じている役者さんに対するものでした。

何度も考えては、そんなこと自分にできるはずがない、そんな簡単なことじゃない、私には無理だ、と自分で否定して、自分の気持ちをごまかしながら過ごしていました。

でも、どんなに否定を重ねても、舞台に立ちたいという思いが消えることはありませんでした。

私はどうしたらいいかわからなくなり、先生に相談してみることにしました。このことを人に言うのは初めてで、不安でいっぱいでしたが、先生は私の思いを受け止め、一緒に考えてくれました。

私には舞台に立ちたいという思いと、大学受験への思い入れがありました。

転校して通信制高校に来てから、人とは違う道にそれてレールから外れたことに内心では劣等感を持っていたので、大学受験は私にとってその思いを払拭する機会だと思っていたのです。

芸大や専門学校に行けば演劇を学ぶことができるとも思いましたが、それではこれまでの受験勉強が全て無駄になってしまうように感じ、やっぱり普通の大学に行くと先生に伝えると、その答えを受けとめてくれました。

その数日後に三者面談があり、もう演劇の選択肢はないと思っていた私に、先生は私の大学受験への思いと演劇が両立できる大学をいくつか提案し、やらずに後悔するよりやってから後悔した方が良いと、背中を押してくれました。

提案してもらった大学を調べて、何度も両親と話し合って、3年生の夏前に、近畿大学の文芸学部舞台芸術学科を目指すことを決意しました。

夏からの受験勉強は私が考えていた以上に辛く、厳しい日々でした。

8月は1日12時間の勉強を目標にしていましたが、長時間勉強をするための集中力がまだついていなかった私は、10時間できれば良い方で、7、8時間しかできないこともありました。

勉強しなければならないことは十分にわかっていましたが、周りの進路が決まっていく友達を見てはやりたくないという気持ちになり、涙が止まらなくなる日もありました。常に情緒不安定で、心配してくれる言葉も素直に受け止めることができず、周りに当たっては、自己嫌悪でいっぱいになりました。

10月は特に苦しい時期でした。その頃には1日14時間勉強をしていたのですが、驚くほど結果に繋がらず、辛かったです。

正直、やめたいと何度も思いましたし、心が折れることも山ほどありました。

それでも最後まで勉強し続けて第一志望の近畿大学に合格することができたのは、舞台に立ちたいという思いと、周りの人たちの支えがあったからだと思います。泣き虫で、弱気な私をいつも励まし、大丈夫だと自信を持たせてくれた家族、先生、友人たちには感謝しかありません。

大学受験を経験した私から、これから受験を始める人たちに1番伝えたいことは、受験は団体戦だということです。

実際には、勉強をするのも試験を受けるのも自分1人です。ですが、苦しいとき、挫けそうなとき、支えてくれるのは周りの人たちで、その人たちがいたからこそ私は頑張ることができました。初めこそ、その人たちの言葉をプレッシャーに感じることもありましたが、それを自分の原動力の1つに変えることができたとき、私はこれまで以上に強くなれました。

受験勉強を通して、周りを頼り、助けてもらうことも重要なことだということを学ぶこともできました。

自分は独りではないということを、これから受験を始める人たちにも忘れないでほしいです。

4月から始まる大学生活。不安はないと言えば嘘になりますが、自分自身で掴み取った舞台に立つというチャンスを最大限に利用していくつもりです。

いばらの道、狭き門、重々承知です。

それでも選んだ自分の選択に自信と誇りを持って、これから夢に向けて努力していきます。

未来を見つけた場所(2019年度卒業生 M.Hさん)

私は高1の冬、体調を崩して数日間学校に行けなくなったのが長引いてしまいました。元気になったら普段通りにまた行こうと思っていたつもりでしたが、一日、また一日と家に籠りきりの生活が続きました。

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「やっぱり今日もしんどい...」「これだけ休むと皆と顔を合わせにくい...」そう言っている間に何ヶ月もの時間が過ぎていきました。

皆が勉強している時、自分は家にいて授業を受けていない。大会前の大事な時期にも関わらず、部活に行けない。

そんな罪悪感から精神的に苦しくなり、もう教室にも部活にも行きたくないと思うようになりました。
周りに迷惑をかけ、期待を裏切ってしまった自分のことが嫌で仕方ありませんでした。

そうしているうちに出席日数が不足し、今後どうしていくのか決断せざるを得ない状況になりました。もう元の学校には通えないことを確信していたので、早くプレッシャーから解放されたかった私は、高2の夏に転校することを決めました。

その後は通信制高校の合同説明会に参加し、その中で興味のある所には直接行ってみて、自分に合う学校を探しました。その時は新しい環境に行くことに前向きになれませんでしたが、「高校を卒業して大学に行きたい」という思いはありました。

その思いが叶う場所で、唯一ここならやっていけそうだと強く感じたのがゴールフリー高等学院です。私はすぐに入学を決め、新しい場所での学校生活を始めました。

新しい場所に上手く馴染めるかと不安でしたが、友達作りがしやすいアットホームな環境で、すぐに友達が出来ました。

校外学習を通して沢山の思い出も出来て、大学に行くという同じ目標を持った仲間と一緒に受験勉強をすることにやりがいを感じるようになりました。学校に行くといつも笑顔で迎えてくれる友達の存在が、大きな心の支えになったと思います。

そして、何より良かったと思うのは、生徒一人一人のことをしっかり見てくださる先生方がいらっしゃるということです。

先生方がどんな教材を使ってどんな方法で勉強すればいいのか詳しいプランを立てて下さり、個人のテストの予定も組んで頂きました。学校に行けない間は滞っていた勉強も、自分で順調に進めていけるようになりました。

月に一度の面談では、進路については勿論のこと、個人的な心の悩み事も沢山聞いて頂きました。

前の高校での挫折で心が弱くなっていた私は、自分は本当に大学に行けるのかと不安になり、全て諦めてしまいたいと思うことが何度もありました。でもその度に立ち直れたのは、先生方がとても話しやすく、生徒との距離が近かったので、気軽に相談出来たおかげだと思います。

また、私は興味の矢印の方向が多いこともあり、将来の夢が定まっていませんでした。元々芸術関連の分野が好きだけど、得意な語学を学んで伸ばしていく方が今後の自分にとって良いのかもしれない。

自分が本当にやりたいことは何か。自分に向いていることと、自分がやりたいことのどちらを選べばいいのか。それに関して長い間ずっとモヤモヤしていました。

しかし、先生方が最後まで真剣に、一緒に向き合ってくださったので、最終的にイラストやデザイン関連の道に進もうと決めることが出来ました。

先生方の助言がなければ、満足のいく決断を出来ずに迷っているままだったと思います。

学校に行けず苦しんでいたあの時は明るい未来など全く見えませんでしたが、最後には無事に行きたい大学に合格することが出来ました。

「合格」の文字を見られた時の喜びや、先生方や家族の嬉しそうな顔が今でも心に残っています。

一生懸命勉強して受かった高校に行けなくなり、「おしまいだ、大学には行けない」と思っていた私は、もうどこにもいません。

学校に行けなくなるのは、進むべき人生のレールから外れてしまうということでは決してありませんでした。「ゴールフリー高等学院」という分かれ道を選んだ結果、自分の未来を見つけて切り拓くことが出来たからです。

ゴールフリー高等学院に入学して本当に良かったです。自分をしっかり見つめられるようになり、色々な面において成長できました。いつも支えになってくれた先生方や家族には、心から感謝しています。

「自分を幸せにしてあげてほしい」

この学校に来るまでの辛い時期のことを思い出して自分を責め続けていた私に、大好きな先生がかけてくださった言葉です。

私は今、とても幸せです。

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