卒業生の声
卒業生の声(2023年度)
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ずっと目指していた高校に入学できたのに、なぜか行けなくなったのです。なぜ行けないのかわからない、そしてわからないことそれ自体がとても怖かったのを覚えています。
行けなくなった後もなんとか進級できるようにテストだけは受けて頑張りましたが、結局出席日数が足らず、このままでは進級は難しいと言われました。
両親は通信制高校もあるから環境を変えてもいいんだよ、とその前から言ってくれていましたが、そんな気遣いの言葉も当時の私には届いていませんでした。
そんな日々が続き、とうとう留年か休学、もしくは転校という選択を迫られました。あまり広い視野を持っていなかった私は、とりあえず三年で卒業したいからと転校を選びました。
今思えば、結果的にとてもいい選択をしたと自分を褒めたいです。
私は学校に行けなくなってから転入までの空白の半年について、何も後悔はありません。むしろ人生で一番大切な期間だったと思います。
なぜかというと、その期間ずっと悩み、葛藤し、自分と向き合うことを繰り返すうちに人としてとても成長できたからです。
今悩んでいる人にはその時間を大切にしてほしい。その時間はとても貴重で、そして必要なものです。ひたすら向き合っていろいろなことを考えて、それからどうするかはその人次第だと思います。立ち向かったって、逃げたって、環境を変えたって、自分を変えたっていい、考えたことに結果がついてくる、と私は考えています。
転入すれば状況が好転すると思っていた私ですが、現実は何も変わりませんでした。学校は怖いし、電車も怖い、学生なんて更に怖い。そんな状態がしばらく続きました。
スクーリングやレポートが間に合わないことに焦り、その時期からなんとなく登校し始めました。学校に行き始めて最初に思ったことは、ここがとても自由だということです。みんなそれぞれやっていることが違って、規則の範囲内なら何をしても咎められたりしません。なんともいえない居心地の良さがありました。
ただ、最初のうちは少し寂しいと感じることもありました。先生たちはとてもフレンドリーに話してくれますが、私はやはり、同世代の友達が欲しいと思うようになりました。
そのような時に助けになったのが、月に一回の校外学習です。校外学習は私のお勧めの行事です。あまり興味がなくても行ってみると面白くなり、他の人との交流を広げることができます。
生徒の中には校外学習がきっかけで友達関係が築けたという人が多いでしょう。私も友達第1号は校外学習でできました。1人できたらあとは2人目3人目と段々友達が増えていき、最終的には学校のほとんどの人と喋れるようになりました。
また、特に印象に残っているのが自分で校外学習を企画し、運営したことです。友達との共同作業や先生の手を借りることで、楽しい校外学習を企画できて、とても達成感がありました。大変なこともありますが、興味があったらぜひやってみたいと先生に伝えてみてください。
大学受験を本格的に意識する時期に入ると、私は二つの進路で迷っていました。
理系か芸術系か、どちらを選んで本気で勉強しようかと悩みました。ここで活きたのが、転入前に葛藤した時間です。あの時本気で自分と向き合った経験があったから、自分の本当にやりたいことを選択できたのだと感じています。
そして本格的にやりたい勉強に舵を切って、この一年間目指すものに向かって研鑽を積みました。その中で先生たちは、勉強はもちろん、受験やオープンキャンパスの情報、ひいては面接の練習までサポートしてくれました。また、友達、特に後輩には心の支えになってもらい、辛いことも乗り越えられました。
そして私は、周りの人の助けのおかげで、第一志望の京都教育大学に合格できました。両親、先生方、友達には言葉では言い表せないくらい感謝しています。
そんないろいろなことの積み重ねで、転入当初の私の影はすっかり消えていきました。
文字通り人生を変えてくれたこの学校に、感謝してもし切れないです。ここに来るまで良いことも悪いことも数多くあったけれど、全部今の自分を形作る大切な要素だと考えています。そしてこんなにも環境に恵まれた自分は、運が良いと思っています。
私にとってこの学校に来られたことは、人生の中でも指折りの幸運なことだったと感じます。本当に三年間ありがとうございました。
人生を変えてくれた
出会い(2023年度卒業生 田中 星さん)
私は高校一年生の5月ぐらいから学校に行きづらくなりました。
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1年生の時はクラスに友達がいて、生徒会にも入り、充実した学校生活を送っていました。しかし2年生でクラスに友達が一人もいない状況になり、周りの子達が友達同士で行動している環境が精神的にしんどくなりました。そして、数日間の登校ののち学校に行けなくなりました。
今後どうしようかと悩んでいた時、見つけたのがゴールフリー高等学院でした。
ホームページを見た時に大学進学が目指せることを知り、家族で学校見学に行きました。自分と同じように学校に行けなくなった子が学校に行けるようになり、大学進学していくという話を聞いた時に、私にはここしかない、と思いました。
転入してからは勉強だけではなく、校外学習にも積極的に参加し、学年や性別関係なく友達ができました。一緒にゲームをしたり、雑談をしたり、プライベートで遊んだり、本当に素敵な友達に囲まれて高校生活を送ることができました。
いつの間にか、ゴールフリー高等学院が私の居場所になりました。
ただ、勉強面では悩む事の多い2年間でした。理系に進み数学の教員になるという夢があったので進路に迷いはありませんでしたが、自分が大学生になれるのかとても不安でした。
志望校合格を目指して先生がプランを考えてくださり、勉強を進めたものの、なかなか成果が出ず、周りのみんなが出来ている中自分だけが出来てないと感じ、ずっと劣等感を抱えていました。大学にひとつも受からないかもしれないと何度も悩み、専門学校も選択肢に入れながら受験勉強をしていました。
3年生の夏を終え、公募推薦を受けました。
模試とは違う雰囲気ですごく緊張し、私は全く問題が解けませんでした。2校受け、どちらも不合格。挫折しそうになりましたが、先生方がはげましの声をかけてくださり、一般入試に向けて勉強を頑張りました。
一般入試までの3ヶ月は本当に大変で、精神面でも沢山の人に助けてもらいました。そして、一般入試でとうとう志望校に合格することができました。本当に大学生になれて良かったと安心しました。
この学校に転入してからの高校生活は、大学受験に向かうための環境がすごく良かったと思います。
勉強面でも精神面でも沢山サポートしてくださる先生方、最後まで一緒に勉強してくれたり、雑談しながら仲良くしてくれた友達、ずっとそばで悩みを聞き、沢山の選択肢の中から私のしたいことを選ばせてくれて、学校に行けなくなった私をゴールフリー高等学院に通わせてくれた両親。一人でも欠けていれば私は大学に合格していないと思います。
私は今後、みんなに恩返しをしながら、次は私が誰かの人生をサポートできるような数学の教員になりたいと思います。
2年間という短い間でしたが、人生で一番大変な2年間をゴールフリー高等学院で過ごせて本当に良かったです。
人生で一番大変な
2年間を乗り越えて(2023年度卒業生 泉 桃香さん)
私はゴールフリー高等学院に2年生の5月に転入しました。